ふりにじ。

フリーランス2児の母が、編集ライターをしながら考えたり試したりするブログ

今年取り戻したものは、音楽でした。

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なんと驚くことに、もう12月31日だって。

本当に本当に飛ぶように日が過ぎて、っていうか自分が吹き飛ばされてしまいそうな、忙しさという暴風雨のなかにいるような1年だった。このブログも最後に書いたの1月の一度きりって。

いま、夫実家に帰省しながら、繁華街のプロントでひとりビールを飲みながらpcを広げている。夫が昼間、マッサージに行っている間にわたしは子2人のめんどうをみていましたので、交替したのです。夜のしたくは・・・なにもしてませーん。すいません。

 

今年取り戻したものは、音楽でした。

そう書くと、いろんなものを失って失ってつらいなかで、取り戻したみたいな印象になってしまうけど、なんかもう、仕事しながら4歳1歳 growing to 5歳2歳男児を育てるって毎日がめちゃくちゃで。今年、幸せだったかと聞かれれば幸せだったけど、つらくなかったかと聞かれればまったくもって首を縦に振れない。つらかった。そのだいたいが自業自得だと思えてしまうのもまた、つらかった。

 

ひとことでいうと、仕事を受けすぎた。働きすぎた。自分の仕事量を自分で決められるというフリーランスの利点がなんか裏目にのみ出たという、あっ、毎年そうなんだけど、今年はまた去年をうわまわるおもしろい案件に次々と声をかけてもらい、たくさん徹夜した。

新江ノ島水族館のお泊まり企画に当たって、当時4歳タローと一緒に参加し、みなさまが寝袋で寝静まるエイやイワシがゆうゆうと泳ぐ大水槽の前でpcをひらいて原稿を書いたのもいい思い出です。その原稿は、SDGsとか事業と社会貢献の両立みたいなテーマで、先日出版された書籍に収められた。うれしい。

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このね、うれしさ。毎年、もう手作業の仕事はこの量が限界だと思ってるんだけど、毎年突破してしまう。また、わりと目に見える数字があるとやる気になるタイプなんだが、フリーランスだと働けば働くほど年収に跳ね返るから、それもまたみずからを馬車馬化させてしまう要因でな。

毎日100回くらい、もっとセーブしなければ、でもおもしろい、断りたくない、でももっとセーブしなければ部屋も片付いてないし疲労もたまってるし何よりイライラして子に怒鳴っちゃうし、でもおもしろいし、という無限ループにはまっていた気がする。

けっきょく、結論は、やっぱりものづくりが好きなんだな。能力的にもディレクターとかプロデューサー的な立場になれないっていうのもあるけど、手作業でものがつくられていく、制作の人間なんだと思う。これは来年もう少し考えていきたい。

 

で、そんなこんなの嵐のなか、あまりにも息抜きの時間がないので、これまで仕事中は音楽を聴いていなかったんだけど、ドラマ「アンナチュラル」をきっかけに米津玄師にはまりましてね。十数年ぶり?くらいにCDを買いました、「Lemon」の。なんて、ミーハーな、今年の流行に乗っているんでしょうか。

彼のほかの音楽ももっと聴きたくて、仕事の合間や移動中にYouTubeをがんがんつけて米津玄師を聴くようになって、その闇の底から肯定してくる感じにのめりこんだ。そうしたらYouTubeったら優秀で「コレも好きじゃね?」といって勧めてくる、「天体観測」しか知らなかったBUMP OF CHICKENの祝福感に浸り、次いで「ワタリドリ」しか知らなかった [Alexandros] の重厚とポップの絶妙感にからめとられていまにいたっております。

ついでに、あいみょんもその流れで知った。ドラマ「獣になれない私たち」の主題歌もとてもよかった。

 

そうやって今年初夏くらいから、生活とともに音楽があるような毎日になって感じたのは、あっ、音楽わたし好きだったな、ということでした。

忘れていた。自分が好きだったものを。なんかこう、余暇的ないっさいを手放さないと対応できなくて、毎日に。毎日の仕事と送り迎えとごはんづくりと、ホコリやちらかりを見過ごしていることを苛まれている(ように感じる)ストレスに。

音楽を改めて聴くようになって、何なら家で仕事してるときは大声で歌うようにもなって、何者でもない、何の役割も担わないまま、ただその音楽の世界観に没入できることが精神にすごく深い滋養を与えてくれていると実感したのでした。

 

あっ。まだ、肺の余地があったんだ。こんな浅い呼吸じゃなくて、あっぷあっぷしないで、こんな深い呼吸ができたんだった。それを忘れてたよ、という感じ。

そういう無意識に手放してきてしまったことがすごく多い気がする。

 

走らないで!

あぶないよ!

ソファに立たないで!ソファから飛ばないで!

台所におもちゃ広げないで!

なんでそんなに時間かかるの?!

肘つかないで!左手!出して!

もうまた9時過ぎちゃったじゃん!

……とかとか怒鳴りまくる日常にまみれた日々から、歌い手の意志がこもった歌とたくさんの制作者の粋が極められたMVが非日常の極上の世界へ連れて行ってくれた。

前者の世界ももちろん悪くないです。そうやって子が育っていくのは手応えがあるけど、けど、息がつまる、余裕のない1年だった。来年はもう少し、自分を取り戻したい。アラフォー個人としての感受性を失わずに生きたい。

 

ついでに、そうはいってもドラマも去年あたりから取り戻したな。TVerが登場して、iPadで台所とかで見られるようになったから。でもいつも合間に見てるからな、深い滋養とまでは感じていなかった。でも来年もドラマたのしみ。

そんなこんなでー!来年はもうちょっと書けたらな。気負わず。