ふりにじ。

フリーランス2児の母が、編集ライターをしながら考えたり試したりするブログ

結婚記念日がありました。他人と生きるという不思議。

f:id:tomoo113:20170726165100j:image

先日、結婚記念日でしたん。つくりおきも尽きてた平日だったので、かろうじてワインとチーズを用意したがあとはありあわせですまん。

ちょうど当日に渋谷で仕事があったので、久しぶりに東急東横のデパ地下に行き、お勧めだというフレッシュチーズを買った。まわりについてるのはパパイヤ。

夫は花とケーキを買ってきてくれた。おお、相談してないが、かぶらなかったね。

夫は大きい子供だ、すべての男は5歳だなどといわれるが。

5歳論、にぎわってたというか炎上してましたね。いや、ああいう意見を男性側が許すなという論ももっともだとうなずいたが、それ以前に、頭の中が5歳くらいの男しか周りにいないなんて気の毒だ、と思った。異性とつきあうのと友達としてとはまた違うだろうが、周りの男友達もみんな、5歳なんて人はいない。みんな素敵な大人の男性です。

たしかにカップルでみると、5歳とまでいわなくても、どちらかというと女性のほうがマチュアで、男性をリードしているケースが多いのかもしれん。わたしの周りにしっかりものの女性が多いのだろうか。けど、うちはまったく真逆で、わたしが完全に100%ダメ人間です。夫は常に冷静で、誠実で、寛容です。

結婚前のつきあってるころと合わせてかれこれ丸10年、この寛容がなかったら、わたしは節目節目でものすごく傷ついていたと思う。社員編集者として日々まるで血を流しながらぎりぎり働いていたときも、その後フリーランスになって小規模ながらも壁にぶちあたり続けて働いてきた今までも、なにも変わらずそばにいて、つねにわたしの選択を応援してくれたから、がんばれた。

終電を待つ表参道の駅のホームでいつも涙目になってたり、大丈夫?と聞いてくれるたびに泣いてたりしてたけど、振り返るとこの数年は仕事のことで泣かなくなった。図太くなったともいえるけどw、足下が固まったから、自分の意志で主導権をもって歩けるようになったという感じがする。

人ひとりを理解するということ。

夫もいろいろあったろうに、思い返すとそれに対してわたしはまったくケアできてなかった。夫はいつも「いろいろ」を感じさせない(わたしが極端に空気読めない人間という話もあるw)。

話したくないことは、別に話さなくていいと思う。それに、妻に、家族に言ってもどうにもならないグチをこぼすことを良しとしない人だとわかってるので、そしてそういうところがわたしは魅力的だと思っているので、いいんだけど、でも夫にかんして知らないことが多分たくさんある。それを、もしかしたら仕事で接する人たちは知ってるのかもしれない。そう思うとときどき、近いのに遠い存在だと思ったりする。

それでも10年の間、お互いにもっとも近い他人であることは間違いない。わたしのことをいちばんよく知っているのは夫だし、夫についても総合的にいちばんよく知っているのはわたしなんだろう。多分。でもまったく知らない一面も、もしかしたらあるのかも。

互いが立ち返る場所。

他人と生きるというのは不思議だ。夫と生きた10年の間に人がふたり増殖し、子どもは絶対的に子どもで子ども以外になんとも形容し難いという感じがするのだが、子どもという存在があるからこそ、夫は他人なんだなということをひしひしと感じたりする。独立した、まったく異なるバックグラウンドをもつ人。お互いの意志だけで一緒にいる人。

今はまだ、子どもらのすべてを実質管理しているし、隠し事もないし、うーん3歳8か月は最近ウソをついたり口答えしたりするようになってるが、かわいいもんだ。多分そのうち、子どもらにもわたしの知らない世界ができて、秘密ができて、他人化してくるのだろう。

でも意志で一緒にいるわけじゃない。少なくとも子どもらは、親と理解し合って円滑に暮らす努力など絶対にしない。今後きっとぶつかり合う中で、今よりもっと父親・母親としての役割が求められるようになるんだろう。

そうすると一層、夫とわたしだけだったときのこと、夫との関係性だけが、子どもといろいろあったときに唯一立ち返る場所になる気がする。父親でも母親でもないわたしたちがいるところ。

ちびっこギャングらの同時寝かしつけになんとか成功して、なんなら夫もソファでうたた寝している夜、3人の男が寝息を立てているこの小さなマンションのひと部屋にいる自分の存在が、ときどき信じられない。たったひとりだったはずなのに、今こんなところにいるんだなと、しげしげと各人の寝顔をながめたり写真を撮ったりするのです。

デパ地下のパパイヤチーズ、すごくおいしかったー!また売ってたら買いたい。おいしいものやうれしいこと、たのしいことをシェアしていきたい。なんでも話す夫婦もいいなと思うけど、わたしと夫の価値観はそういうところで合致しているなとも思う。3歳0歳がいるとほんとうにせわしなくて目がまわりそうな毎日だけど、数年後の結婚10周年のころにはもう少し手離れして、夫とだけ遊びたい!です。